トリクルトリル音声作品「おしえごカノジョ」発売中
雑記

2022年のまとめ

※このコンテンツは以前運営していたサイトの記事のアーカイブです

2022年も残りわずかとなりました。今年あったことは今年のうちに、ということで、こちらにて諸々まとめたいと思います。

ひとつめ。

ensembleSWEETさまの「乙女とふれあう、ひとつ屋根の下」

ensembleといえば乙女シリーズ。乙女シリーズといえば、女装主人公。
ということで本作も、主人公が女装をして女の子たちと生活をしながらなんやかんやあるゲームになっています。
本作は、企画からシナリオまで水瀬が担当させていただきました。単独でのシナリオは直近だと「リケーション」がありましたが、企画も、ということになると、実に9年ぶりです(前回は「へんたいイニシアチブ」)
ensembleの乙女シリーズの主人公といえば、多少のイレギュラーはあるにせよ、基本的には「お嬢様女学園に学生として女装潜入」という展開でしたが、本作の主人公である尚文くんこと菜桜さんは、学生ではなく「学生たちをお世話する寮母さん」というポジションでの潜入になっています。
尚文くん自身も学生ではなく小説家としてデビューしているため、そのあたりもちょっと珍しい形になっています。
ありがたいことに、ロンド以降、乙女シリーズには数多く携わらせていただいて、そう言ったなかで積み重ねてきたものや、やりたいと思っていたことを、組み上げて作り上げたものになります。
乙下は、思い入れがぎゅっと詰まったゲームになっているため、思い入れがありすぎて語りたいことがありすぎるけど語り出すと止まらないから語れない感じになっています。ヒロイン3人とシェアハウスのような女子寮で暮らす、というこぢんまりとした感覚も含めて、とても気に入っています。
お話の舞台として「学生寮」ってとても好きなので「学生寮」で1本作品が作れたのは、とても幸せなことだと思います。

ちなみにネットで拝見した乙下の感想の中で「おおー…」って思ったのは『主人公に3つの名前(立場)があって、ヒロイン3人がそれぞれに対応してうまくまとまっていた』というものでした。言われてみれば確かに。

ふたつめ。

自サークル、トリクルトリルの「おしえごカノジョ」

水瀬がやってる個人サークル「トリクルトリル」の5年ぶりの音声作品になります。正確には来年発売なんですが、すでに告知しているので、こちらのほうに。
この雑記で毎年「今年こそは~」「今年こそ~」と言い続けていた音声作品。企画自体は2年以上前から動いていて、その時点で、イラストは浅海朝美先生、声は橘まおさんに依頼を打診しており、どういった作品にするかもふんわりと内容を固めていました。そして、なにかしらのイベントで、CDを作って頒布しようとも考えていました。
しかし、2020年に新型コロナが発生。コミケなどのイベントが中止になるなど、同人活動をする上での環境ががらりと変わったことなどもあって、思うように作業が進まなかったりもして、実質、棚上げ状態になっていました。昨年の雑記に書いていたように私事で色々あったりなど、そのあたりの影響も色濃く、同人活動は後回しになっていたのが実情です。
2022年の春には色々と落ち着いて、夏頃にリリースをしようと考えて動き始めた矢先、またもや私生活でいろいろとあって再び身動きがとれなくなってしまって、気付いたら年末が近づいてきてしまって。
忙しさを理由に後回しにし続けると永遠にリリースできないと「どんなことがあっても年内に形にする」と、少しずつ作業を進めていって、今回のリリースとなりました。

コロナ渦でリモートワークが増えて、いろいろな人と音声で通話する機会が増える中で「そういう音声作品があってもいいのでは」という思いも芽生えた結果「スマホで通話する」というシチュエーションをメインに組み立てています。
すでにサンプルが公開されていますが、今回は5年ぶりの新作ということで、バイノーラルで収録をしたり、効果音を足してみたりと、昨今の基準にあわせたものを制作しています。
『オリジナルの音声作品を作る』のは目標のひとつだったので、それを浅海先生、橘まお様という斯様に豪華なスタッフで制作できて大変嬉しい。

トリクルトリルはあくまで同人活動なので、企画の根っこは「好きなモノを作る」という部分は昔から変わりません。
「気を許している女の子とだらだら長電話(長通話)」というのは個人的に好きなシチュエーションなのですが、それだけで音声作品を作るのも中々難しいので、今作は「通話シチュ半分(相互オナニー含む)」と「実際に会っているシチュ半分(出会いと初エッチ)」という形になりました。

そのうち、女の子同士がだらだら会話してるだけの音声作品とか、そういうの作れたらいいなと思います。そういうの好きなので。

ついきゃすに出させていただきまして

2年前の雑記にて『声優、月野きいろ様のついきゃすで、乙女が奏でる恋のアリアの主人公いずみちゃんの誕生日を祝う企画があった』という話を書きましたが、年を重ねて3回目となった今年の生誕祭では、僭越ながら水瀬がお邪魔させていただくこととなりました。ありがたし。
予定2時間のはずが50分近くオーバーするほどにあれやこれやとお話させていただいてしまって、当日見守ってくださった方や、アーカイブをご覧になってくださった方は、あらためてありがとうございました。

ちなみに、シナリオライター水瀬拓未として、ああいった「お話をする場」にお邪魔するのは、実は今回で9年半ぶり2回目で。
9年半前はどういう機会だったのかといえば、知る人ぞ知る「moonstone裏放送局」のゲストにお招きいただいたのでした。
あちらは生配信ではなく収録で、結構緊張した記憶があるんですが、今回は自宅からリモートでお邪魔したこともあって、比較的ゆるっとお話できたので、そこはとても助かりました。

ムックや雑誌のインタビューを受けたりだとか、メーカー公式ブログでコメントを書かせていただいたりだとか、こういった機会を頂けると「恐れ多いな」と思う反面、「やっぱり嬉しい」と思ってしまう人間です。
昔、とあるクリエイターさんに「水瀬さん作品愛ありすぎ」と言われたことは私の誇りであったりするので、今後も作品愛を大切にしていきたい所存。
とはいえ、発売した作品を愛していただくことも至上の喜びであり、作った側の人間以上に、遊んでくださっている方々の方が、愛は溢れているものだと常々思っています。

2年前に抱負としてあげていた「優しくねじ曲げる」ですが、あるいはその目標は「乙下」の菜桜さんによって達成できている可能性があるのではないかなと思わないこともないのかもしれないこともないかもしれません。かまいたち。

そんなわけで、来年も頑張っていきたいと思います。

今年の画像は「作った人間自ら複数買いした乙下とその店舗特典」になります。ミドルプライスでなければ致命傷だった…。
ちなみに乙下は、複数本数購入の最高記録となりました。
2位は「妹ぱらだいす2」の5本。
3位は「お家に帰るまでがましまろです」「デーモンバスターズ」の4本。
2位と3位は自分が関わったドラマCDを揃えたかったから、という理由だったんですが、今回はそういうこともなく、純粋に欲しかったからでした。